「…あの、…助けてくれて、ありがとうございます。」
「いや別に。気をつけて帰れよ。」

「…また、会えますか?」



…何言ってんだわたし。
彼は少し、驚いたような表情をしてから
また優しい顔で微笑った。



「…うん、すぐに会える。」




彼の歩く方向と逆の方へ足を進める。
なぜか、すごく嬉しい。
なぜか、彼にまた会いたい。
…こんなに嬉しい気持ち、すごく久し振り。