気付いたら眠ってしまっていたようで、
目を覚ました時には部屋は真っ暗になっていた。
このまま朝まで寝ていたい気持ちもあるけど、
流石にお風呂だけ入ってしまおうと立ち上がる。
窓から見える空には星がたくさん輝いていた。
時計をみて、少し急いでお風呂に駆け込む。
「お風呂空いたよー。」
お風呂に入るとさっきまで悩んでいたことも、なんとなくすっきりした。
お風呂を考え出した人は、天才だと思う。
タオルで頭を拭きながら、隣のお兄ちゃんの部屋をノックするも返事無し。
「…お兄ちゃん?」
ドアを開けると、勉強中なのか机に向かっているお兄ちゃん。
部屋に入って、もう一度声をかける。
「おーい。」
「ん?あ、ごめん。なに?」
お兄ちゃんは耳からイヤホンを外すとこちらを向いてくれた。
…ああ、イヤホン。聞こえてなかったのか。
「お風呂空いたよ。」
「おう、さんきゅ。……あのさ、」
部屋を出ようとして呼び止められる。