「嘘だろおい……!」


晴道がその場に腰を抜かして座り込んでしまった。


「違う! こんなこと、してない!!」


あたしは刻印を押し付けただけだ。


それ以上のことはなにもしてない!!


けれど、気が付いてしまった。


自分の両手にベッタリと血がついていること。


服にも同じように血がついていること。


ゴーグルを外した今、これが梨花子の血なのか、それともアユの血なのかもわからない。


映像の中のあたしはアユの右腕を完全に切断していた。


勝ち誇ったように笑みをたたえるあたし。


服には沢山の血を浴びていて、その場所は今着ている服の血痕場所と一致した。