「なんで2人が……」


あたしは茫然としてその光景を見つめる事しかできなかった。


アユと悠太郎の2人は途中でリタイアして、終わったはずだ。


でも……。


刻印を押した時の悲鳴を思い出す。


あの悲鳴が作り物ではなく、本物だったとしたら……?


「あたしは、アユに本物の刻印を押したの……?」


そう呟いて、あたしは強く左右に首を振った。


刻印の先は燃えていた。


けれど、それを体に押し当てても血だまりはできないはずだ。


ひどい火傷の痕があるならわかるけれど、2人は違う。


疑問と混乱が渦巻く中、ガラスの壁にパッと映像が映し出されていた。