「はあ?
無理でしょう?

君一人で女の子守れる訳ないでしょう?


さあ、彼女こっちよこしなよ」 

君を背中に庇うのも、限界がある。


回りは蛇鬼で一杯なんだ。


ガシャンーーー



重い倉庫のドアが開いた。



見知ったスーツ姿の男が歩いてくる。


煙草を吸う姿も、様になってる。


誰かなんて言わない。



「誰だ、オメー。

なんなんだよ」


一人のヤンキーが拳を振るう。


片手で掴む拳。



そのまま、少し押しただけで倒れた奴の腕を踏みつけた。



「うちの可愛い愛心ちゃんに、手を出したらこうなるからね?」


ニヤリ、と笑う男。