それから、30分後。



どこから来たか知らないけど、30分はかかりすぎ。
絶対、遠くからきたよね。


怖いから聞かないけど……。



「ママ、なんで止めないの?

ってか、ママまで水着着てただ単に遊びたいだけでしょう」


少し不貞腐れて見る。


「いいじゃない、愛心。

悠くんだっけ、青くんにそっくりね」



ママが見つめる先には、悠くん。


懐かしそうに笑ってた。


「美心、まさかお前青のこと…」


焦るパパとか、マジ貴重。


「どう思う?」


ママは、ママでからかうし。


パパ、口パクパクさせてんじゃん。


「私には貴方だけよ」



ママが、パパの耳元で囁いた。



聞こえなかったけど、きっと悪いことじゃない。


その証拠に、パパの口元が微笑んでる。


本当、仲良しなんだから。


「パパ、ママ。

パパとママが私の理想なんだ。

悠くんとの付き合いを認めてください‼」


「お願いします‼」


私の隣でガチガチに固まる悠くん。


分かる、分かるよ。