「や、だ。

悠くん…っ」


尚、立つ悠くんは痛そうに顔を歪めていた。


私は絶対に諦めない君を見つめた。



「諦めなよ、勝ち目ないから。

大丈夫だよ、たとえデートしたって安全な健全なデートするから。」


「嫌だ…………



俺は絶対に負けない!!」


なんで、立たないで。


もう傷つかないで‼


私は気づいたら走ってた。


真中くんが、拳を振るう。

私は悠くんを抱き締めたーー



悠くんの瞳が開かれたのが、わかった。

「バカ!!」


グイッ


急に引かれた腕は、私を背中から抱き締めた。