「やべー、愛心ちゃん可愛すぎ。

我慢できねー」


金髪のガタイのいい男が、まっすぐに走るその先には愛心。


愛心!?


気付いた俺は走った。


だけど距離は遠くて詰められない。


男の腕が愛心の腕を捕まえようと伸ばされた。


「やぁっ!!」

ガシッーーー


その腕を誰かが掴んだ。



「ちょっとちょっと、ルール違反だよ。

勝たないと触れるのも、禁止だよ。
うちら委員がいるんだ。

手出しはさせないよ?」


真中くん。


真中くんが、キッ、と男を睨んだ。


睨まれた男は、逃げていく。