「そんな顔しないでよ、あいつらよりましじゃん。

あいつらがまともなデートできると思う?」


苦笑いの真中くん。

「俺、ゆゆちゃん守るよ」

木戸くんが、見てるのはゆゆだ。


「大丈夫だよ、愛心ちゃんは、俺が守るよ」


真中くんは、私を見つめた。


不意に細められた目が、少しだけ不敵だった。


"体育祭を開始します。


校庭へお集まりください、繰り返します…"


不意に流れた放送に気が逸れ、私達は校庭を目指した。


まだ、少しだけ悠くんが睨んでいたけど気にしないでいた。