「あ、ありがとうございます」


彼が現れた瞬間。

あんなに居た人が退いた。


え、すごい。



「可愛いチアガールさんだね。

目黒くん、気を付けなよ。


橋爪さんは、"雷龍の姫"なんだから」


そう、彼は言って行こうとする。



「あのお名前は!!」


思わず、言っていた。


「委員長をしてます。

真中 清(マナカ セイ)。

大丈夫、また会えるから」


そう、笑って真中くんは去ってゆく。


私はその後ろ姿を見ていた。


あれだけ居た獣達は、誰一人居なかった。