案内された特別クラスは、他の教室とは違う場所にあり、普段は誰も寄せ付けない場所。


普段は静かで、賑やかさはない。


だけど今日は違った。



ガヤガヤ……ガヤガヤ。



「なんか、廊下うるさくない?」


思ったことを口にしたのは俺。



「見てわかんないかな~噂のお姫様を見に来てんだろ?

秋、ゆゆちゃん守り抜けんの?


なんなら、俺変わろうか?」


バチっ


「いや、平気だよ。


志貴は気にしなくていいよ。


ゆゆちゃんは"俺の"だからさぁ」



バチっバチっーーー



「志貴くんは、ゆゆのこと好きなの?」



愛心……勇気あるな。



たぶん天然だろう。

志貴が、まっすぐ愛心を見る。


視線に耐えかね下を向く愛心がいた。