「実は…初めてあった時にも話したんですけど…
あたし…涼くんの大ファンなんです…
初めて涼くんがドラマに出てるのを見てなんか惹きつけられて…あたしも将来は涼くんみたいな素敵な人になりたい…そー思いました…ここに来るまでたくさんいろんなことがあって…でも今こうやって涼くんと一緒にお仕事できてる…。
でも申し訳なくて…いちファンのあたしがこんなに涼くんと仲良くして一緒にドラマに出て…こうやって連絡とっていいのかな?って…。
確かに会ったことないときは…彼女になれたらいいな…一緒にお仕事したいな…お友達になりたいな…そう思ってたけど…いざそうなると…。」
なんでこんなこと言ってんだろ…告白と変わんないじゃん…そう後から思ってるのに口からはスラスラと言葉が出て来る…
「そんな風に思ってたんだ…
確かに俺はアイドルだし絶対エースなんて呼ばれてる…けど春菜ちゃんと同じ人間だし…俺だってアイドルである前に男だよ?年下のこんな可愛い子が悩んでたら気になるに決まってるじゃん?
ファンの子が俺と友達になりたい彼女になりたいって思ってくれてることも知ってる…けど…俺が誰を選ぶかそれは俺が決める権利があるし…その前に出会いって運命なんじゃないかな?
会いたくないのに会う人だっている…会いたいのに会えない人だっている…それがその人の運命だし…
春菜ちゃんは俺に憧れて芸能界に入ったんでしょ?
その夢を掴んだんだしそれは春菜ちゃんが頑張ったからなんじゃないかな?だからそんなに責めることはないし…だいいち俺が連絡取りたくて渡したんだしさ?別にそこまで深く考えなくてもいいよ?
なんかごめんね?俺のせいで…」
「いえ…そんな…」
「今日帰ったらちゃんと電話してよ?」
「はい」
「ほら!ついた!ここ俺の親父がやってる店!
小腹も空いたし食べてきな?」
「ありがとうございます!」
「うん!」
あたしは涼くんの後ろについて入った
涼くんありがとう
あなたを好きになってよかった…
改めてそう思った…
これから起きることなんて知らずに…