朝起きて時間の確認をするとまだ5時で、日もまだ登ってなかった。



頭が痛い…。


私は、1型糖尿病を小さい頃から患っていて低血糖症状に悩まされることが多くあった。


朝の血糖値を測ると、80を下回っていた。



やばいな…



早く、甘いもの食べなきゃ。




私は、必死の思いで飴を口にした。




最近は、落ち着いてきた血糖値。




低血糖なんて起こしたことなかった。





90~120の間を行ったり来たりしてたけど、1型糖尿病であるわたしにとってはインスリン注射はなくてはならないものになっている。




まだ早いから、もう少し寝ようかな…。




私は瞼を落とし、再び眠りについた。




次に目を覚ました時は、辺りは明るくなっていて気づくと時間は7時を示していた。





そろそろ起きないと…。




頭に、重い物が乗っている感覚がして起きられなかった。




やばい…。



手の震えと、生欠伸が止まらなかった。




どうしよう…。




立つこともままならず、私はベッドから起き上がることもできなかった。





「さくら?今日は休みだっけ?」





部屋に上がってきたのは、颯太だった。





「颯太…。」




「さくら!


大丈夫かよ!」





「血糖値…測るやつ取って…。」





「分かった。」






颯太は、机の上にあった血糖値を測る機械を取ってくれた。




「測れる?」





「大丈夫。自分で測る…。」





たしか、70下回ったらやばいんだっけ…?




数値は、68を示していた。




「やばい…。」




「ちょっと…ちょっと待っててな!


施設長呼んでくる!」





そう言って、颯太は下に行きすぐに施設長が来てくれた。




私は意識朦朧としていて、施設長と颯太と愛梨も仁美も心配して来てくれた。




その安心感に、私は気づいたら意識を失っていた。