「おっと、僕のことを知っているとは光栄だね。そんな子には僕からの口付けを…」





八玖は私の顎を掴み、優しく上に向かせると唇を接近させてきた




「八玖、気持ち悪い。七海が凄い嫌がっている」



いつの間にか私の背後に立っていたのは



「凪九くん!?」



私が驚いてる隙に



凪九は八玖の首の根を掴み




無理矢理引き剥がした




「おい、アンタ…凄い良い匂い…俺好みだ…可愛い、お嬢さん」



そんな、やりとりをしている間に私の横に勢いよく座ってきたのは




黒髪の天パで鋭い目付きをして、瞳はハ-フの様な綺麗なブル-スカイ、肌をとても白く、下まつげが長く、とても綺麗な女性の様な顔つきの男だった





「それは何処かのセリフでしょうか、随分と自分に自信があるようですね貴方は」





とても自然な言葉にも聞こえる彼の言葉






でも、何処か演技臭いのを感じた






私は彼のセリフに合わせて





彼の手を取った





「お坊ちゃんは無闇に人を誘惑してはなりませんよ、おませな方ね」




彼の瞳をまっすぐ見つめ





微笑みかけると手の甲に口付けをした