*・゚ ✽.。.:*・゚一週間前 ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*

入学式から、いいなって思ってた人がいた。


名前は、山田大介。


入学式早々、筆箱を忘れてしまったばかな私に、シャーペンと消しゴムを貸してくれたひとだった。

人に優しくされるより、自分が優しくしたい派の私からしたら、その出来事はすごく衝撃だった。


シャーペンと消しゴムを貸してくれたときの彼の笑顔が、脳裏に焼き付いてしまい、私は、いつしか彼のことを目で追うようになっていた。


そのことがきっかけで、ちょくちょくラインするようになった。

彼は、1回も付き合ったことがないこと。
今は、好きな人がいないこと。
好きなタイプは優しくて気が利く子。
好きな色は赤色。

知れば知るほど、彼が恋しくて毎日早く学校にいきたい、なんて思ってた。



______それなのに________



クラスには、同じ中学で、塾も同じだった仲の良い男友達もいた。

まさかの席が隣で、たくさん話していたら山田くんから質問攻めにあうようになった。


「すきなひといるよね?」
「野田と仲良すぎん?」
「好きな人だれ」


挙句の果てに、ラインのトークを見せろとか言い出して、好きって言う感情はいつしか消えていた。


どうしてそこまでするの?こわい。

彼に対する感情は、ただこれだけになっていた。