私がこの恋乃病学園に入学した
理由はたった一つ。
それは恋する少女の悩みを聞く、
すなわち恋バナをする『コイ部』
に入ること。
入部届けがくるのよりも先に、
新しい友達を作るのよりも先に
私はコイ部の部活場所、
旧生徒会室へと、足を踏み入れた。
部員数は前代未聞の私ひとり。
コイ部は卒業した、先輩方が占めて
おり、卒業したいま、コイ部に
いるのは私ひとりというわけだ。
まぁ、いいだろう。


一週間後
新しい学校の生活にも慣れ、
友達もでき、そろそろ部活に力を
入れないと!というとき
我が屋敷(生徒会室)の扉を
コンコンとノックする音が
聞こえたのであった。