「なのに翔は勝手にこの子を幽霊にして、あのグラウンドに行く時間をずらして莉花から離れたんだ」

「違う!」

突如響き渡った怒鳴り声に一番驚いたのは翔ちゃんだった。

「違うだろ。俺じゃない。

そもそもがそいつが隠れたりするから悪いんだ。

俺は努力した。

誰に何を言われようと信じないようにした。

そいつが幽霊だとかお化けだとかアホらしいと思ってた。

でもこいつは俺が話しかけても返事の一つもしたこともない。

友達や親が通りかかるたび勝手に消えてた。

そんなの何かおかしいと思っても仕方ないだろ」