ぼろぼろと灰色のdotが崩れ落ちていく。

風に舞ったそれは赤くなって紺色の空を飛んで行く。


私は見ている。

別に興味はないが私の目線にあるのだ。


花々は気付かない。

当たり前のように見向きもしない。


そのマーブル模様の花びらを空に向けては塩水を待つ。



含んでは、焦げて溶けてdotにはならずにただ紫色の煙が空に昇る。


私の葉っぱの何枚かも、花々と同じ道を辿る。




崩れた人間のdotと交わることはない。


赤いdotは海を目指し、紫色の煙は空に向かう。



その人間の全てがdotとなり果てた後も、花々は軽快に踊り続けた。


活火山も相変わらず空を噴き出している。




私は360度すべてを見渡す。




ああ、今日も、変わりのない退屈な一日だったな。






END.