貴方とならば、何処までも。

何処までも、きっと、行けた。

右大将の姫君なんて身分、いらなかった。

只只、貴方と一緒になりたかっただけなのに。

人は、それを許さない。


月が満た日。
私達は手を取り合って、駆け落ちした。

宴で御簾越しに、初めて話た。
心が、踊った。

幾度も幾度も貴方と話た。
女房達には、秘密で。