萌花side
錆び付いた屋上のドアを開ける。
「こ、こんにちはっ」
「萌花?予想よりも早く来たね。さあ、ほかの皆さんもどうぞ入ってください」
にっこりと柔らかな笑みを浮かべた柊くん。名前の件といい、凄いなぁ。
名前の件っていうのは、初対面の人の名前を初めから呼び捨てするのは恥ずかしいし、なかなかできないことだよね?
でも、柊くんはすんなりと受け入れていて。
屋上のドアを、最後に入ってきた時空くんが静かに閉めた。
なにかと時空くん、礼儀正しいからね。
「はじめまして、松坂美咲(マツザカミサキ)です。ミサと呼んでくださいな」
言い終わると妖艶に微笑み、スカートの裾をつまんで軽くお辞儀をするミサちゃん。まるでどこかのお嬢様みたいに上品な仕草で、見ている者の心を奪った。
「うん、よろしくね~。いやあ、美咲ってなま『ヒュッ』
風を切る音が聞こえる。KINGの皆の息をのむ気配を感じた。
「あら、ごめんなさいね。ついでてしまったわ。でもあたし、名前で呼ばれるのが嫌なんです」
ミサちゃんは山崎くんの首元数センチのところで脚を止めていた。
山崎くんも笑ってはいるが、汗が垂れている。
錆び付いた屋上のドアを開ける。
「こ、こんにちはっ」
「萌花?予想よりも早く来たね。さあ、ほかの皆さんもどうぞ入ってください」
にっこりと柔らかな笑みを浮かべた柊くん。名前の件といい、凄いなぁ。
名前の件っていうのは、初対面の人の名前を初めから呼び捨てするのは恥ずかしいし、なかなかできないことだよね?
でも、柊くんはすんなりと受け入れていて。
屋上のドアを、最後に入ってきた時空くんが静かに閉めた。
なにかと時空くん、礼儀正しいからね。
「はじめまして、松坂美咲(マツザカミサキ)です。ミサと呼んでくださいな」
言い終わると妖艶に微笑み、スカートの裾をつまんで軽くお辞儀をするミサちゃん。まるでどこかのお嬢様みたいに上品な仕草で、見ている者の心を奪った。
「うん、よろしくね~。いやあ、美咲ってなま『ヒュッ』
風を切る音が聞こえる。KINGの皆の息をのむ気配を感じた。
「あら、ごめんなさいね。ついでてしまったわ。でもあたし、名前で呼ばれるのが嫌なんです」
ミサちゃんは山崎くんの首元数センチのところで脚を止めていた。
山崎くんも笑ってはいるが、汗が垂れている。