それから、2年の月日が経ち。

俺と由夏は
順調に交際を続けていた。

これからも。

…………そう思っていた。




『―――由夏、また足、怪我してる…』


『………うん。』


保育の専門学校を卒業した俺は保育士になった。

週末由夏の家に泊まる事が当たり前になった最近。


風呂上がりの彼女は、
床にペタリと座りながら
足を労るように
ボディークリームを塗っている。


『最近、練習しずぎじゃねぇの?』

そう言って、俺もクリームを手に取る。


彼女は短大を卒業後、
小さい頃から続けている
バレエに入り込んでいた。


『ねぇ…貴也さん。話があるの・・・』


その言葉に
由夏の足をマッサージしている手がビクッと止まった。