たしかに

あの椿の落ち方は気取ってなんかなかったよね。

ひとひらひとひら
みんなに見せるように落ちたりしない。そんなきれいな落ち方しない。

ぽたぽた涙が落ちるみたいに赤い涙が落ちるみたいに…そんな椿の落ち方が

あたしは好きになった。

そして椿を見るたびに思い出すの。

温もりがあたしを包み込むような



あの空間を。