翌日から部活が再開し、メンバーの減少に引退を実感した。実感なんかしないって昨日は思ってたのに。やだな。先輩たちが一斉に死んじゃったみたいな悲しみ。心がスカスカ、スースーする。
「やっぱ、寂しいねー」
「よねー」
美結と愛桜もどうやら同じ気持ちらしい。
部室でゆったり着替えながらだべる。この時間はちょっぴり幸せ。
「あやもそうおもうー」
「あー!私も私も!」
すかさず私は会話に参加する。
「なんか喪失感。」
柚香が入ってきてびびる。
「三年生の存在って大きいね 」
と愛莉。
「ホント」
「案外寂しいねー」
友梨香と桃夏。やっぱ全員おんなじ気持ちなんだ。

「みんなだべるのもいいけど早く出てきてねー」
先輩からのお言葉。みんなで顔を見合わせて、くふっと笑う。
「はぁい」
美結が代表するように返事する。
「よし、出よ!」
「そうしよー」
ドアを開けて、新たな1歩を踏み出した。