誰かに助けてもらわなければ満足に移動もできない。
申し訳なくて、恥ずかしくて、それでも文句も言わず付き合ってくれるみんなに感謝ばかりの日々。

早く一人で立てるようになりたい。
そして少しでもみんなに恩返しがしたい。

私にできることはなんなのか。
ずっと考えている。


「紅茶、お持ちしますね」

「ありがとう」


キースだって、自分の仕事もあってアルさまの側近という仕事だってあるのに私のリハビリにも献身的に付き合ってくれる。
文句も言わず、私の我儘で引き伸ばしても優しい言葉をくれながら。

落ち着いて一人になると、つい下向きになってしまう。
前を向いていないといけないのに。
誰にももう心配をかけないように笑っていないといけないのに。