「松清 杏夏さん」

「はい」

「よく聞いてくださいね。」

「はい。」

「あなたは余命3ヶ月です。」

覚悟はしていた。
でもいざこの場になると頭が混乱した。

「先生…杏夏はもう…」

「こちらも最前の手は尽くしましたが」

「うぅぅう…」

静かな部屋に響く母の泣き声。

夏。 私の命は3ヶ月。