「あら、たお様ぁ」


後ろからの声に振り向く。


「今年も参加ですかぁ、尊敬ですわ」


眼鏡をかけた女だった。


「何故名前を知ってるの?」


「あっ、失礼、私は今年のゲーム最高責任者ですの」


口調がうざったい。


妙に髪の毛をかき上げる仕草も見てて苛立った。


「そう」


それだけ言い、自分も旅館に向かった。


「全員揃いましたか?」