母「桜〜!
早く起きないと遅刻するよー!」
いつもと変わらない朝、
昨日のあれは夢だったのか。
『はーい!』
リビングに行くと、
スーツを着た少し若いような父と母。
『どうしたの二人ともスーツなんか着て』
お父さん達はポカンとして
笑いながら
"今日はさくらの入学式でしょ?"
と言う。
からかってるのかな?
そんな嘘、誰だって分かる。
兄「おはよー!」
少し眠たそうに亡くなったはずの兄が入ってくる。
死んだ人間に思えないくらいにピンピンしてる
ドッキリ?もうなんでもいい。
『にぃにー!!』
兄「うわっ!
桜どうしたの、怖い夢でも見た?」
兄に抱きつき 涙が溢れてくる。
会いたかった
大好きな兄にずっと会いたかった。
兄は私のせいで死んだ。
私が小学校の入学式の日にケーキが食べたいとわがままを言ったから。
もし本当に過去に戻ってきたなら、
兄はもう一度私のせいで死ぬことになる