チハルの職業はキャバクラ嬢。

毎日毎日男の相手をしたあと、俺の家にやってくる。


きっとよほど暇か、家に帰りたくないのか。


理由なんて知らないし。知る必要も無い。

チハルというのも源氏名で、歳も知らない。


ただ、毎日夕方まで一緒に過ごして互いに仕事へ行く。

ただ単にそんな仲。


こんな生活が始まってもう１年が経とうとしている。

「チハルか…」

「何よ。その残念そうな顔っっ!!」


そう言ってチハルは俺の後ろをまるで子ガモみたいにちょこちょことついてくる。

そして俺がドアを開けると、横から割り入って先に部屋に上がり込んだ。