花枝さんになにかを言って、ツカツカとこっちにむかってきた。 「なにしてんだ早く戻れ‼︎‼︎‼︎」 俺の前で叫んでいる。 え? 俺の前で、叫んでいる? (義一、お前俺が視えるのか?) 声が出ていない。 向こうには、視えているなら、金魚がパクパクしている姿のように映っているだろう。 俺はため息を付いた。 義一は、折り紙で作った奴さんらしき物を懐から取り出して、俺にかざした。 …意識が…遠退いていく……