《静流》
〈ダメ、イエロー。聴こえてないわ〉

静流の背後で、2人の会話は続いている。

「…一葉…」

俺は、背中を刺されたらしく。

緊急治療室で、管に繋がれて、ようやく生かされている状態。

犯人は、すぐに捕まった。
と言うか桃が捕まえていた。

俺を刺したが…
静流が目的だったと犯人の女が自白をしたらしい。
最上で俺と会ったと、運命論を訴えているらしいが…俺はそんな女は全く知らない。

広一が頭を下げて行ったが、心が壊れてしまった静流にはなんの声も届いていなかった。

おばあさんの声も…
瑞葉の声も…
イエローとブルーの声も…