陽南は漢字の通り、本当に太陽みたいな子。
入学式の日、人見知りで不安なわたしに1番最初に声をかけてくれた。
『わたし、白石陽南。よかったらお友だちになって下さい!』
その一言がわたしの不安を吹き飛ばしてくれた。
陽南はわたしが今まで出会った誰よりも可愛かった。
目が大きくてキラキラしていて、笑うと口の横に小さなえくぼができる。
よく笑って、いつも笑って。
学年で陽南のことを知らない人はいない。
気遣いもできて、いつもわたしのことを気にかけてくれる。
いや、わたしだけじゃない。
みんなに。
こんなにいい子がいるんだっていうくらい非の打ち所がなかった。
陽南は性格だけじゃなかった。