*
〜〜♪
「んっ…」
〜〜♪
「ん''ん…」
〜〜♪
───ピッ
「もしもし…」
時刻は5時半、ケータイの着信音に目が覚め、
まだ少しぼやりとした声で返事をした。
〔おはよう、伊織〕
「…理沙?おはよぉ」
〔あはは、寝起きだ〕
朝は基本弱い方なので、
大抵自分は反応が薄かった。
「なにー」
私はむくりと枕から顔を上げ問えば、理沙に窓を見て欲しいと言われたのでカーテンを開いた。
ザ────ッ
「雨……」
すれば窓の向こうは見事な土砂降りの雨で、
朝から憂鬱な気分になった。
〔そういう事だから、今日の外練は中止、
通常登校だって〕
通常………、
じゃあ、まだ寝ても大丈夫だ。
「おやすみ」
〔え、あ、伊プツ────…
私は一方的にそう言えば、
電話を切って二度寝した。