なんだかお姉さんに叱りつけられたようで、「う~~」と体を縮こませれば、その姿に、理沙は呆れたのか、ため息をつき私に問いた。


「景色…見せてよって言ったよね？」


「！」


今思えば、なんて厨二くさい
セリフなんだろうと思う。


私は顔を上げ理沙を見れば、
彼女は困ったように笑っていた。


それはまるであの時の伊月先輩のようで。


「何か一つ、新しい事して見ようって
思わない？」


ね？と今度は共感を得ろうと相槌を打たせる
理沙に、私は口をごもらせた。


それを言われた後にそんな事を問われれば、私が断らない事を知っているかのような、それはそれは妖しい笑みだった。


だから私は一つため息をつき、
応えるのだ。



「降参です」