……
時刻は16時となり、学校も終わってとうとう
寝坊からおサボりに格上げした。
現在の天気はというと、雨はすっかり止み、むしろ太陽がてらてらと水たまりに反射して辺りはなんとも光に溢れていた。
「晴れましたね、先輩」
私はそう言ってうんと背伸びし、止んだばかりの
雨の匂いと、空気を吸った。
「雨上がりというのも、なんだか
じめりとして、相変わらず憂鬱です」
私はそう感想を述べると、先輩は
ケータイの電子時計を見た。
「…そろそろ」
「?」
先輩はそうぼそりと呟けば、
辺りをキョロリと周り見た。
……。
そういえば、あの時もそうだった。
〝っと、そろそろ良いかな〟
先輩と5階で出会った時も、別れる前に
そう呟きどこか一点を見つめていた。
一体誰かと待ち合わせでもして
いるのだろうか。
「この後何かご用事でも?」
私は首をかしげそう聞けば、先輩は
ケータイをポケットにしまった。
「んー?昼寝の時間だなって」
なんて帰ってきたものだから、
嘘くさいと思った。