私、神塚有栖。



世界No.1の組の若頭、ハッカー美咲、異端派潰しの最強6人の中の月という名を持ってる。



容姿は異質な銀髪に、金色の目。



これが私。



そして、今は組の自室で寝転がりながら、最近動き出している柴木組の事を考えていた。



組長である祖父の秀吉からも、「柴木組には気を付けろ」と言われているぐらいだ。



私の調べた限りでは、柴木は性的犯罪ばかりを目当てとして動いていて、誘拐何かもチラホラ。



でも、私達の知らないうちに組織の規模が大きくなっていたために、簡単には潰せない、らしい。



私的には簡単だと思うのだけれど。



と、



リリリリリ~ リリリリリ~



と、私の携帯が鳴った。



「はい」



?「あっ、有栖!ヘルプ!」



「どうしたの?心咲」



海藤心咲。



学校に行っていない私の親友で、一般人。



黒髪ロングの清楚な感じなのに、実は明るいドジっ子で可愛い美少女。



どこかの族に入ってて、姫をしているらしい。



とまぁ、紹介は終わりにして、



心咲「あのさ、今出れる?」



「えっ?うん」



ちなみに、今の時刻は夜の7時過ぎ。



心咲「あのさ、最近出来た焼肉のお店あるでしょ?」



「うん」



心咲「そこ来て!地味子で!」



えっ、地味子で。



「………良いけど」



心咲「ありがと!店の前で待ってるから!」



ピッ
ツーツーツー



………。



無言で、胸潰しブラの上から白シャツと黒長スカートに着替え、ブカブカの黒パーカーを着る。



少し暑いが、我慢だ。



で、黒の三つ編みウィッグとカラコンと分厚い伊達眼鏡を着けて、準備オッケー。


そして、組からバイクで焼肉店に来たとき、地味子がバイクって。



と思ったのだった。



けれど、戻るのも面倒だし、まぁ良いかということで店に入ると、心咲が居た。



心咲「あっ、有栖!ゴメン、外出るの忘れてた」



「大丈夫大丈夫」



心咲「じゃ、こっちね」



と言い、混んでる1階から2階に上がる。



そして、席に着くと目の前には笑いを堪える美男子3人。



と、ケバ女1人。



文句を言いたいとも思わない。



だって、THE 地味子だから。



すると、



心咲「えっと、この子が私の親友の神塚有栖ね」



と言うと、笑いを我慢しながら「宜しくな」等と言う3人。



………。



「笑いたいなら笑ってくれて結構ですよ。寧ろ、それ、辞めてください」



と言うと、思い切り爆笑した3人だった。


ちなみに、ケバ女は酔ってるのか寝ていた。



と、



心咲「有栖、この人達は全国トップの暴走族、黒薔薇の幹部達なの」



………。



心咲「で、私が姫」



………。



へぇー。



「うわ~、スゴいですね~、全国~(棒読み)」



?「何かムカつくね」



?「確かに、ちょっとね」



?「そんな事を言うものではありませんよ。例え事実でも」



上から、茶髪、薄金髪、黒髪。



と、



薄金髪「えっと、僕が総長の古宮雪(せつ)。宜しくね」



「はい」



茶髪「僕は幹部で、村上楓!宜しくね~」



「はい」



黒髪「私は副総長で、心咲の彼氏です。名は美島雅と言います。宜しくお願いします」



「はい」



………敬語って、疲れる。



あっ、私が何故敬語かと言うと、今は地味子だから。



と、



心咲「あっ、ちょっとお手洗い行ってくる」



と言い、1階に降りていった心咲。



………。



そしてしばらくすると、



ケバ女「んー、あれ?」



あ、起きた。



3人「ゲッ」



えっ、確かに「ゲッ」だけどさ、全員一気に言う?



………。



然り気無く距離を取り、3人を見ながら御愁傷様と心の中で言う。



………それにしても、遅いな心咲。



あれから30分ぐらいは経つけど。



そう思ったとき、



リリリリリ~ リリリリリ~



と、私の携帯が鳴った。


私は席を立ち、少し離れて電話に出る。



「はい」



すると、



男「お前が神塚有栖か?」



と、厳つい男の声がした。



「そうですが」



男「黒薔薇の連中に伝えろ。海藤心咲は柴木が預かった。場所は海辺の所有地、早く来ねぇと、

女は犯しちまうぞってな」



は?



柴木?



男「良いか?つ「あぁ伝えてやるよ」は?」



黒薔薇「えっ?」



「私にこの事を真っ先に言った事、組全体で後悔させてやるよ」



ピッ



携帯をパーカーのポケットに入れて、



「黒薔薇の皆さん。心咲が柴木に連れ去られました」



黒薔薇「!?」


当然の反応だ。



雅「心咲が、拐われたん、です、か」



「はい」



と言い、私は「今日はありがとうございました」と言って、バイクを置いた場所に急ぐ。



そして、バイクに股がったとき、手を掴まれた。



見ると、雪だった。



「何ですか、急いでるんですけど」



雪「場所は」



「………柴木の海辺の所有地だそうです。では」



と言い、手を無理やり離させて、柴木の海辺の所有地に向かって走り出した。