「愛ちゃん、お腹大きくなってきたね」


「うん、もう少しかなー」



大きくなったお腹をさする。



「ごめんな、お腹大きくなって大変なのに。しばらくは仕事もセーブするから出産に備えような」


「大丈夫だよ、浩ちゃんがこうして芸能界で好きな仕事してくれるのが嬉しいんだから」



大きなお腹を抱えながら、ずっと立っているのは正直大変だ。

でも、それ以上の喜びがここにはあるから。

だから、あたしはこうして頑張れるんだ。



「俺はいい奥さんをもったもんだ」



嬉しそうに笑う浩ちゃんに、この道を選んだことは決して間違っていなかったと心に思う。

この人の手をずっと捕まえて、離さない。
ずっと、この人といっしょに。


-Fin-