切磋琢磨してる人達をあたしも応援してたし、浩ちゃんも彼らを信頼してた。

最近は、みんな忙しくなってしまったみたいで頻繁には会えなくなってしまったけど。



「浩ちゃんは、もうあたしがいなくても大丈夫だね」



浩ちゃんが知らないうちに地元に来ていたという事実。
知らなかった活躍。
それは、あたしの心にポッカリと穴を開けるのには十分だった。

いつの間にか、あたしは浩ちゃんのこと支えている気でいたのかもしれない。
彼がいつの間にか、あたしから離れていってることも知らずに。



「バイバイ、浩ちゃん」



家に戻って、自分の荷物をまとめたあたしは浩ちゃんが帰ってくるよりも先に家を出た。

まぁ、帰ってくるのなんて夜中だろうし。
どのみち会うことはできないんだけど。

朝、また浩ちゃんの寝顔をみたら決心が鈍るから。
この人の隣にいたいっておもってしまうから。