『キュンって何だ?!』

自分の反応に戸惑い、何か言わなければと慌てて口を開く。

「まだ、出会って無かっただけですよ!ほら私が第一号です!
これからドンドンそういう人と出会いますよ」

『あぁ、私も、私の中身を好きになってくれる人に早く会いたいなぁ』

アイスコーヒーを飲み干しながらそんな事を考えていた。

「杏奈は俺みたいな男でも、大丈夫なのか?」

「え?はい。大丈夫っていうか、素敵だと思いますよ
でも、男の人は良いですよね、素敵に見えて。
私は逆に引かれてるんで羨ましいです」

今までの事を思い出して、表情が曇ってしまった。

「そうか?俺はカッコいいと思うが」

「カッコいい?」

「あぁ、電子機器の扱いが得意だったり、車の運転が好きだったりするのは・・・ギャップ萌え?」

先ほど杏奈の使った言葉を思い出して使うが、少し照れくさいような顔をしている。

「ギャップ萌え?ホントですか? もう、同情しなくて良いですよ」

拗ねたように凱を上目遣いで睨んだら、凱が笑った。