『あぁ、もう帰りたい』
美味しそうな料理をさっき食べ終えたというのに、そんな事を考えている。
水族館を後にした二人は、遅めの昼を食べる事になった。
今までの、勉強会でも美味しい食事を食べさせて貰っていたが、いつも美味しいが、お腹一杯にはならなかった。
今回も、お洒落な店で単品料理を頼んで食べたのだが、味は満足しても腹が8分目程度しか満足していない。
いつもは、帰った後自宅で足りない分を食べるていたが、今回は食べ終わった後二人で夜景を見る為に車を走らせていた。
その所為で、お腹がすいた状態だ。
『どうやって、帰ることを切り出そうかな』
理由が見つからず、理由をひねり出そうと一生懸命になっている杏奈に凱が尋ねた。
「どうした?体調でも悪いのか?」
『え?!・・・やった!この言葉に乗ってもう帰ろう』
「そうなん・・」
グゥゥゥ~
杏奈の言葉に被せるように、盛大な腹の音がなった。
「!?」