友達にお別れを言うことができなかったのが少し辛い。


でもきっと…友達も、私の家が裕福だったから仲良くしてくれてただけだろうと思う。


ニュースでも取り上げられてたから、今頃私の話をメッセージでやり取りしてるんだろうな...。




「…はぁ、」


自然とため息が出るようになってしまってる自分がいるのも、辛い。



「…あれ?」


まだ朝の5時なのに、いつも隣で寝ているはずのパパがいないことに気づいた。



お手洗いかな…?


「パパ?お手洗いにいるのー?」



シーン…とする家の中。


ふと、畳まれているのパパの薄い布団を見てみると、1枚の紙切れが目に入った。