ハッとして自分の声で目覚める。


全身嫌な汗をかいてベタベタだ。



「夢…か。」


夢だけど、夢じゃない。


だってつい最近、私の身に実際に起こったことだから。



私、星蘭 芽衣奈(せいらん めいな)は、今年高校3年になる。

私のパパは、日本じゃ有名な星蘭グループの社長



…だった。


ある事業に失敗し、倒産...そして、多額の借金が残った。


それを機にママが私とパパを置いて、どこかに消えてしまった。


裕福な暮らしをしてきたママは、私の子育てをお手伝いさんに任せていたし、純粋に邪魔だったんだろうと思う。


そして、お金のないパパにも用はなくなった。
金の切れ目が縁の切れ目...ってほんとなんだな。