これでも私、人気モデルなんだよ?
そのモデルになったきっかけは、
あるイベントの帰りに駅前で、
あや姉に「モデルに興味ない?」と
声掛けられたこと。
その時は断ったけど、偶然また会って
「これは運命よ!」とか言われて、
あや姉の押しに負けて引き受けたんだよね。
まぁ、引き受けた一番の理由は
他にあるんだけど。
移動中の車の中。
「ゆうたぁあん!!
え、やば、カッコかわえぇぇ!!!」
バチコン!!!
「あごふっ…!?」
「うっさいわ、ボケ!!」
「そんなこと言ったってぇ…
ゆうたんがカッコ良過ぎるんだもの…。」
私は頭を摩る。
あ、たんこぶ出来てる。
ちくしょう、あや姉め…。
「いくら立原優一が好きだからって、
いちいち叫ぶなっ!」
「好きなんじゃありません!
愛してんるです!!」
「……はぁー。」
大きなため息をつくあや姉。