そして缶を傾けても滴すら落ちなくなった。
考えすぎだ。あり得ない話ではないけれど、長々と考えることではない。


きっとみんな考えすぎで、私もその沼にはまったんだ。
考えを振り落とすように足を進めると、缶を捨てるゴミ箱が見つかった。


落とすと他の缶とぶつかった音が跳ね返ってきて、入ったのを確認した。


さっきのココアのおかげで体が温まった。