今私は家の補修をしていた。両側の足元には鉢があり、曇り空の下で鮮やかな花を咲かせていた。
疲れて汗を拭ったところ、すぐ後ろの道を誰かが歩いてくる。
足音が背後に迫ってくる。振り返ると、お盆にお茶を乗せたあの人がいた。
自分に向けているのがわかっているのか、何も言わずお茶を取る。
そしてあの人に向き直ったとき、強烈な光が射し込んできた。
「しいちゃん、朝だよ」
カーテンに手をかけながら私の顔を覗き込んでいた。いいところだったのに、と残念に思いながら体を起こす。
変な夢を見たな。非力な私が業者に任せず、一人で家の補修をしていて、そこに私の家なんて知らないはずの安芸津さんがお茶を持って来る。現実ではあり得ないストーリーだけど、お茶と安芸津さんが夢に出てくるほど印象的だったんだなというのはわかる。
訳の分からない夢だけど、なんだか楽しかった。
あの夢の世界にいられるなら、ずっと寝ていてもよかったかもしれない。
いまいち力が入らない足を動かし、こたつに入る。ぞわっと広がった鳥肌がおさまった。
パンの耳をかじると粉っぽいものが口の中にはりつく。どんどん水分を奪われていくので、ぬるいお茶を飲んで潤した。
朝ごはんを食べ終えた私は身だしなみを整え、軽いリュックサックを背負う。そして授業なんてほとんど残っていない中、学校に向かう。
疲れて汗を拭ったところ、すぐ後ろの道を誰かが歩いてくる。
足音が背後に迫ってくる。振り返ると、お盆にお茶を乗せたあの人がいた。
自分に向けているのがわかっているのか、何も言わずお茶を取る。
そしてあの人に向き直ったとき、強烈な光が射し込んできた。
「しいちゃん、朝だよ」
カーテンに手をかけながら私の顔を覗き込んでいた。いいところだったのに、と残念に思いながら体を起こす。
変な夢を見たな。非力な私が業者に任せず、一人で家の補修をしていて、そこに私の家なんて知らないはずの安芸津さんがお茶を持って来る。現実ではあり得ないストーリーだけど、お茶と安芸津さんが夢に出てくるほど印象的だったんだなというのはわかる。
訳の分からない夢だけど、なんだか楽しかった。
あの夢の世界にいられるなら、ずっと寝ていてもよかったかもしれない。
いまいち力が入らない足を動かし、こたつに入る。ぞわっと広がった鳥肌がおさまった。
パンの耳をかじると粉っぽいものが口の中にはりつく。どんどん水分を奪われていくので、ぬるいお茶を飲んで潤した。
朝ごはんを食べ終えた私は身だしなみを整え、軽いリュックサックを背負う。そして授業なんてほとんど残っていない中、学校に向かう。