「ごちそうさまでした」


お母さんは空の食器を残してテレビを見ていた。
食器はいつもお母さんが片付けている。腰が痛いやしんどいと呟くお母さんには申し訳ないと思っている。
けど、お母さんは子供たちはやりたいことや勉強に専念してほしいと言って、手伝わせることがなかった。


自主的に手伝うと、大げなくらいありがとうと言ってくれる。


皿を重ねて台所に持っていき、水を貯めた桶に浸した。


お母さんがよっこらしょと言いながら腰を上げた。


「あーありがとー!」


二人分のお皿を重ねたお母さんと入れ替わる。
またうるさい部屋に行くのもあれだし、お父さんがいないから居間でゆっくりしよう。


こたつに足を入れ、ゲームのイベントの周回をこなす。