この女性から真君と同じ匂いがした。

まさか、真君・・・浮気をしているんじゃ・・・?

少し複雑な気持ちになる。

「この子はどなた?」

「この女からは早見真の彼女―――つまり恋人なんだと」

その瞬間この女性の顔と耳がかぁと真っ赤に染める。

なぜ、あなたが照れるの?

「そ、そう。
そうだわ。私あなたとお話をしたいの。
一緒にお話でもしましょ?」

と女性に手を引っ張られ部屋を飛び出した。

「お、おい!!
そこのレディ。僕は―――」

「あなたは結構よ。
私はこの子とお話がしたいんだから。
そうだわ。この部屋にしましょ。では、また後程。ごきげんよう」

―――バタン。

ドアを素早く閉め、女性の人は私をソファに座らせた。

「大丈夫かしら?
会ったときからずっと顔色がお悪いようね」

「あ、ありがとうございます。大丈夫です」

と答える。