攫われてから3~4日目が経ったある日のこと。

「若様、来客です」

と、部下の人から連絡が入った。

「チっ・・・今からいい所だったのに・・・!!
わかった。今行く」

と、野村君は部屋を出た。

あの夜から一歩も外に出ていない。

倒れた死体は部下の人達が片付けてくれたが、流れた血はそのままだ。

もう、精神的におかしくなりそうだ・・・

と、膝を抱え、うずくまっていると―――

「まぁ、相変わらず血の気が多いのね」

と女性の声が聞こえた。

と思えば、バーンとドアを開ける。

「まぁ♥なんて可愛い女の子なの~♥」

と入ってきた女性は私に抱きつき、ぎゅうっと強く抱いた。