ちなみにこのメッセージの意味は、「7時半に研究室に来い」である。

何とも言い難い俺様振りであろうかと、頭を悩ませられるこの状況に、最早慣れきってしまっている自分が怖い。

これでは相手の思う壺ではないかと分かってはいるのに、何故か素直に従ってしまう自分がいる。


「(……ホント何やってるんだろう、私。)」


指定された部屋の前に着くとノックを3回して、返事を待つ。

すると、すぐに「はい」とよく通る耳心地の良い声が部屋の中から聞こえてくる。

時刻は現在、7時25分。

突然の呼び出しにもかかわらず、5分前行動なんて自分を褒めてやりたいとため息が漏れる。