私の片思いが始まったのは、今から6年前のクリスマス、私が10歳のとき。




街中がクリスマスムードに包まれる中、私はひとりで家にいた。親は仕事が忙しくてクリスマスも家に帰ってこれない。前日に買ってきてくれたケーキを食べようにも、何故かケーキは涙の味がした。




そんな時、側にいてくれていたのが私の片思いの相手、深優。
名前の通り、深優は凄く優しい。2人きりのクリスマスパーティーはとても楽しかった。



この時間が 永遠に続けばいいのにとも思った。



でも時間は 儚い。 止まるものでは無い。
その “ 一瞬 ” は 人生の中で一度しか体験のできない大切な、大切なものなんだ。



まるで雪みたいに、すぐ消えて見えなくなる。貴方もそれと同じで、私の前からいつか消えてしまうのではないか 、と思ってしまっている。
それは私が好きで、ずっと一緒にいてほしいっていう我儘に過ぎない。





雪が降ると、いつも貴方を思い出す。
この雪を今、貴方は誰と見ているんだろう。
この雪を誰と見たいと思うんだろう。
雪が綺麗だって、誰に言いたくなるんだろう。



その 誰か に当てはまるのは、 私でありたい。






“ 雪が綺麗だな ”






そんな時、貴方が側にいてほしいって思うのは、誰ですか ____ ?