「そうね、私もそう思う。」

「だったら……」

「きっと、そんなことどうでもいいんだ。
そこに透哉が居てくれたなら、それでいい。」

「そうか。」

「だからもう、言わないで。」

首を傾げる透哉。

「別れる、とか。」

「あぁ、言わない。」

「約束。」

私は小指を立てた。
その小指に透哉は自分のものを絡めた。

「約束だ。」

ふふっ、と笑って お互いを見つめ微笑む。

こんな優しい顔をした透哉を見るの 久しぶりだなぁ。